Goistech株式会社のY.Sです。業界トレンドや最新データをウォッチしながら、飲食店オーナーの皆さんに役立つ情報をお届けしています。
「外国人観光客がお店の前を通り過ぎるだけで、注文につながらない」
「英語や中国語に対応していないと、そもそも選んでもらえないのでは」
「インバウンド需要って、自分のお店には関係ない話だと思っていた」
このような悩みを持つ飲食店オーナー様に向けて、2026年の訪日外国人とフードデリバリーの最新動向を整理し、今すぐ実践できる取り込み戦略をご紹介します。
2026年夏、インバウンド観光客とフードデリバリーが交差する
2026年上半期、日本への訪日外国人数は過去最多水準を更新しました。観光庁のデータによれば、1〜6月の累計訪日客数は前年同期比で大幅に増加しており、東京・大阪・京都の主要都市はもちろん、地方都市にも観光客の足が広がっています。
こうした状況のなかで、注目されているのが「インバウンド×フードデリバリー」という組み合わせです。
従来、外国人観光客の食体験といえば「飲食店に直接入店する」スタイルが主流でした。しかし、スマートフォンの普及とUberEatsのグローバル展開により、観光客がホテルや宿泊施設にいながら日本食を注文するケースが急増しています。個人的に、この流れはまだ多くの飲食店オーナーが気づいていないチャンスだと思っています。
インバウンド需要がデリバリーにもたらす可能性
外国人観光客がフードデリバリーを使う場面は、主に以下のようなケースです。
- チェックアウト直前・到着直後の朝食・夕食: ホテルのレストランが高くて出前を使う
- グループ旅行の夜食: 外食で並ぶのを避けてまとめて注文
- アレルギー・宗教的な食制限: 英語表記があるお店を探してデリバリー利用
UberEatsはすでに多言語インターフェイスに対応しており、観光客がアプリを開けば自国語のまま注文できます。あとは、飲食店側がインバウンド向けの設定を整えているかどうかが問われる段階に来ています。
外国人観光客はフードデリバリーをどう使っているか
フードデリバリーを利用する訪日客の傾向として、いくつかの特徴があります。
平均注文単価が高い
国内ユーザーの平均注文単価が2,000〜2,500円程度であるのに対し、観光客はグループ利用や高単価メニューを選ぶ傾向があり、1回の注文が5,000〜8,000円になるケースも少なくありません。寿司・焼肉・ラーメンなど「日本らしい料理」は特に単価が上がりやすいという傾向があります。
英語・中国語・韓国語が主な言語
UberEatsのメニュー設定では、料理名と説明文を複数言語で入力することができます。観光客がアプリ内で見るのは自国語に翻訳された情報ですが、翻訳の精度は店舗側の設定次第です。自動翻訳に頼ると誤訳が起きるため、主要言語の説明文を店舗側で整えておくことが、選ばれるための第一歩になります。
写真の品質が選択基準の上位に
言語の壁がある分、観光客はメニュー写真の印象で注文を決める割合が高いというデータがあります。国内ユーザーよりも「見た目のインパクト」への依存度が高く、料理写真が暗い・小さい・背景がごちゃごちゃしているお店は選ばれにくくなります。
インバウンド需要を取り込むための5つの準備【インバウンド フードデリバリー 実践編】
ここからは具体的な設定と対応方法をお伝えします。UberEatsのダッシュボード(Restaurant Manager)を操作しながら確認してみてください。
① 多言語メニュー設定(UberEatsの設定方法)
UberEatsのRestaurant Managerでは、各メニュー品目に「翻訳テキスト」を追加する機能があります。
設定の手順:
1. Restaurant Managerにログインし「メニュー」へ
2. 各品目の編集画面を開く
3. 「翻訳を追加」から英語・中国語(繁体/簡体)・韓国語を入力
すべての商品に翻訳を追加するのが理想ですが、まずは売れ筋上位10品目から始めるのが現実的です。翻訳は自動翻訳ツール(DeepLなど)を使いながら、ネイティブに近い表現に整えると効果的です。
英語メニュー名のポイント:
– 「唐揚げ」→「Japanese Fried Chicken (Karaage)」(カタカナ読みを添える)
– 「肉じゃが」→「Nikujaga — Japanese Meat and Potato Stew」(料理説明を簡潔に)
– 「海鮮丼」→「Kaisen-don — Fresh Seafood Rice Bowl」
カタカナ読みを英字で添えると、日本文化に興味を持つ観光客に刺さります。
② 英語・中国語対応の料理説明の書き方
メニューの説明文には、アレルゲン情報と主な食材を記載することを強くおすすめします。外国人観光客、特に宗教的な食制限を持つ方(ハラール・コーシャ・ヴィーガンなど)は、食材の確認ができないお店を避ける傾向があります。
英語説明文の基本構成:
[料理名]: [主な食材・調理法の説明(1〜2文)].
Contains: [アレルゲン例: gluten, soy, shellfish].
例:
Tonkotsu Ramen: Rich pork bone broth with chashu pork, soft-boiled egg, and noodles. Contains gluten, sesame.
これだけで、アレルギー対応を検索している観光客に見つけてもらいやすくなります。
③ 写真クオリティの引き上げ
インバウンド需要を取り込む際、写真は最も費用対効果の高い投資です。スマートフォンでも十分ですが、以下を意識してください。
- 自然光か白熱灯の暖色照明を使い、料理の色を鮮やかに
- 背景をシンプルに(木目のまな板・白い皿・和紙など「日本らしい」素材が効果的)
- 縦長より横長で撮影し、UberEatsのサムネイルサイズに合わせてトリミング
- 代表的な日本の器(漆塗り・青磁・美濃焼など)に盛り付けると差別化できる
「日本らしさ」を意識した写真は、観光客の目に留まりやすくなります。実際、和食・寿司・天ぷらなどのジャンルで写真を全面刷新したお店が注文数を大きく伸ばした事例が私の周りでも複数あります。
④ 「ハラール・ビーガン対応」タグの活用
UberEatsでは、メニューに「ビーガン」「ベジタリアン」「グルテンフリー」などのタグを設定できます。これらのタグはフィルター検索で使われるため、食制限を持つユーザーに対してお店を発見させる効果があります。
ハラール認証の取得は簡単ではありませんが、「豚肉不使用」「アルコール不使用」の一部メニューにビーガンタグを適切に設定するだけでも、イスラム圏からの観光客への訴求が期待できます。
対応フローとしては、以下がシンプルです。
1. 現在のメニューを見直し、豚・アルコール不使用の品目をリストアップ
2. UberEatsのメニュー設定でタグを付与
3. 説明文に「No pork」「No alcohol used in cooking」と追記
小さな変更ですが、検索ヒット率が上がる可能性があります。
⑤ 価格設定と観光客の購買単価
訪日外国人、特にアメリカ・ヨーロッパ・中東・オーストラリアからの観光客は、日本の外食コストを「安い」と感じているケースが多いです。円安の影響もあり、国内基準で「高め」に感じる価格設定でも、外国人には適正〜安価に映ることがあります。
この点を踏まえると、インバウンド需要を取り込む際にあえて価格を下げる必要はないという結論になります。むしろ、以下の方向性が有効です。
- セット・プラッター系メニューの拡充: グループ利用での大量注文に対応
- 高単価の「特選」品を前面に: 外国人観光客は「本物の体験」に対して対価を払う傾向がある
- デリバリー限定の「おまかせセット」: 日本食の組み合わせが分からない外国人向けに便利
UberEatsでは、「デリバリー専用価格(店頭と同一以上)」のポリシーがありますが、上記のようなデリバリー限定セットメニューを新設することは問題ありません。
外国人観光客 デリバリー需要が高い料理ジャンルと地域
需要が高い料理ジャンル(2026年傾向):
| ジャンル | 特徴 |
|---|---|
| 寿司・海鮮丼 | 「生の魚」体験への強い需要。英語説明があると選ばれやすい |
| ラーメン | 世界的認知度が高く、検索・注文数ともに上位 |
| 焼肉・串焼き | グループ注文・高単価。「日本のBBQ」として人気 |
| 天ぷら・揚げ物 | 揚げたて感は損なわれるが、メニュー多様性で選ばれる |
| ベジタリアン・精進料理 | 欧米・東南アジア系からの需要が高まっている |
地域別の注意点:
- 東京(浅草・新宿・渋谷・秋葉原周辺): 観光地隣接エリアは昼〜夜の注文が多い
- 大阪(道頓堀・難波・心斎橋): たこ焼き・串カツなどローカルグルメの需要が突出
- 京都(祇園・東山): 京懐石・抹茶スイーツ系の高単価注文に対応できると強い
- 地方観光地: 旅館・ホテルが集積するエリアは夕食需要が取れるポテンシャルがある
Goistechのサポートで実際にどう変わるか
私たちGoistech株式会社は、UberEats正規代理店としてGold🎖️を3年連続で獲得した実績をもとに、飲食店のデリバリー導入から運用改善まで一括サポートしています。
インバウンド向けの設定についても、これまで多くの加盟店様をサポートしてきました。実際の支援事例を一部ご紹介します。
- 渋谷区の和食居酒屋: 多言語メニューの整備・写真撮影サポートを実施 → 英語圏からの注文が導入前比で月間40件超に
- 大阪市中心部の焼肉店: ベジタリアン対応メニューの新設・UberEatsタグ設定 → 外国人注文比率が売上の約15%を占めるように
- Goistech支援全体の実績: 居酒屋で498万円UP(8ヶ月)、中華居酒屋で341万円UP(7ヶ月)、インドカレー店で204万円UP(5ヶ月)など、デリバリー全体の売上改善を実現
インバウンド対応は「英語が話せないとできない」わけではありません。設定と写真と説明文さえ整えれば、外国人観光客は自然と注文してくれます。ブログをチェックしてみてくださいね。
よくある質問
Q. UberEatsのメニュー多言語設定は無料でできますか?
はい、UberEatsのRestaurant Manager(管理画面)から無料で設定できます。翻訳の追加は店舗オーナーまたは担当者が手動で入力します。自動翻訳ツール(DeepLなど)を活用しながら作業すると効率的です。設定方法が分からない場合はGoistechがサポートします。
Q. 外国人観光客からの注文は、配達エリアの中でしか受けられませんか?
はい、UberEatsの配達エリアは変わりません。ただし、宿泊ホテルが配達エリア内であれば注文を受け付けることができます。観光地や繁華街に近いお店ほど、ホテルやゲストハウスへの配達チャンスが増えます。エリアの確認はUberEatsのRestaurant Managerから行えます。
Q. ハラール認証がないとイスラム圏の観光客には選んでもらえませんか?
認証がなくても、「豚肉不使用」「アルコール不使用」「調理器具を共有しない」などの情報を英語で明示することで、信頼を得られるケースは多くあります。ハラール認証の取得には費用と審査期間が必要ですが、まずはメニュー説明文の充実から始めることをおすすめします。
Q. インバウンド向けの対応をしたら、既存の国内ユーザーが離れませんか?
離れる心配は基本的にありません。多言語対応は「追加情報の付与」であり、日本語のメニュー表示はそのまま維持されます。写真や説明の充実は国内ユーザーにとってもプラスに働きます。
Q. 地方の観光地にいるお店でも効果はありますか?
効果はあります。むしろ地方の観光地は、外食の選択肢が少ない分だけデリバリーへの需要が高まりやすい環境です。旅館やホテルへの配達は、夕食・夜食の需要として取れるポテンシャルがあります。エリア展開の可否は、UberEatsの配達可能エリアを確認してから判断してください。
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