Goistech株式会社のW.Dです。飲食店のデリバリー導入・現場サポートを担当しています。
「UberEatsに登録したのに、なかなか注文が入らない」
「近所の同業店と比べて注文数が少ない気がする」
「配達エリアの設定、実は登録時から変えたことがない」
このような悩みを持つ飲食店オーナー様に向けて、UberEatsの配達エリア設定の最適化方法を、現場経験をもとに解説します。
私は日々、全国の加盟店を回って導入サポートをしていますが、「配達エリアを登録時のまま放置している」というお店が本当に多いです。これは非常にもったいない。エリア設定を少し調整するだけで、注文数が月に30〜50件単位で変わるケースを何度も見てきました。
この記事で、設定の仕組みから具体的な変更手順、そして注文数を伸ばすためのポイントまで一通り解説します。
UberEatsの配達エリアとは?注文数への影響を知ろう
配達エリアの仕組みと決まり方
UberEatsの配達エリアとは、あなたのお店から注文を受け付ける「地理的な範囲」のことです。この範囲内にいるユーザーだけが、UberEatsアプリでお店を検索・注文できます。
設定の仕組みはシンプルで、店舗を中心としたエリアをポリゴン(多角形)で指定します。標準では半径2〜3km程度に設定されていますが、Uber Eatsマネージャー(加盟店用管理画面)から自由に変更できます。
重要なのは、このエリアが売上の「天井」を決めるという点です。いくらメニューを磨いても、写真を良くしても、そもそもエリア外のユーザーにはお店が表示されません。つまり、エリア設定の最適化は「集客数の上限を引き上げる」作業です。
配達距離と注文数の相関関係
当社が支援している加盟店のデータを見ると、配達可能な範囲が広がるほど潜在顧客数は大きく増えます。都市部では、配達距離を1km延ばすだけで対象人口が数倍になるエリアも珍しくありません。
ただし、距離が長くなるほどデメリットも出てきます。
| 配達距離 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 短い(〜2km) | 配達時間が短い・料理の品質が保ちやすい | 潜在顧客数が少ない |
| 中程度(2〜4km) | バランスが取れている | 繁忙期は配達パートナーが分散 |
| 長い(4km〜) | 潜在顧客数が最大 | 料理の温度低下・配達員が見つかりにくいリスク |
「最大限広げればよい」わけではなく、お店の業態や料理の特性に合わせた「最適な広さ」を見つけることがポイントです。
配達エリア設定を放置しているお店がやりがちな失敗3つ
現場を回っていると、よく見かける失敗パターンが3つあります。心当たりがないかチェックしてみてください。
失敗1: 住宅街が含まれていない
店舗が商業エリアや幹線道路沿いにある場合、デフォルト設定では隣接する住宅街をカバーできていないことがよくあります。夕食の注文は住宅街から来ることが圧倒的に多いため、住宅エリアを含めていないと夜間の注文数が伸び悩みます。
Googleマップで自店舗周辺を確認し、「エリア内に住宅地が十分含まれているか」をまず確認してください。
失敗2: 大型マンション・オフィスビルを取りこぼしている
少し距離があっても、大型マンションや企業が集中するビジネスエリアをカバーするだけで注文数が大きく変わります。実際に私がサポートした埼玉のある中華居酒屋では、店舗から1.5km先にある大型マンション群をエリアに加えるよう調整したところ、夕食の注文数が月40件以上増えました。
失敗3: 競合の空白エリアを取れていない
周辺の競合店が配達していない「空白エリア」は、取り合いが発生しない独占地帯です。その空白をカバーするだけで、そのエリアのユーザーに対して優先的に表示されるようになります。競合店のエリアを確認する方法は後述します。
UberEatsの配達エリアを変更する手順(Uber Eatsマネージャー)
配達エリアの変更は、Uber Eatsマネージャーから行います。以下の手順で確認・変更できます。
手順1: Uber Eatsマネージャーにログイン
merchants.ubereats.com にアクセスし、管理画面にログインします。店舗登録時のメールアドレスとパスワードを使用してください。
手順2: 配達エリアの確認と変更
- 左側メニューから「ストア」→「配達エリア」を選択します
- 現在の配達エリアが地図上にポリゴン(多角形)で表示されます
- 「エリアを編集」ボタンをクリックします
- 地図上のピン(頂点)をドラッグして、エリアを広げたり狭めたりします
- 変更内容を確認して「保存」をクリックします
変更時の注意点:
- エリアの変更反映には最大で数時間かかることがあります
- 大幅にエリアを変更する場合は、UberEatsサポートへの確認が必要になるケースもあります
- バーチャルレストラン(複数ブランド)を運営している場合は、ブランドごとに設定が必要です。これを見落としているお店が非常に多いので要注意です
- 変更後1〜2週間は注文データを観察し、効果が出ているかを確認しましょう
注文数を増やすUberEats配達エリア設定の3つのポイント
現場でのサポート経験から、実際に注文数アップにつながった設定のポイントを3つお伝えします。
①周辺の人口密度・需要を把握する
まずGoogleマップで自店舗の周辺を確認しましょう。以下の場所が現在のエリアに含まれているかチェックします。
需要が高い場所のリスト:
– [ ] 住宅地・マンション群(夕食・休日ランチ需要)
– [ ] オフィスビル・企業集中エリア(平日ランチ需要)
– [ ] 大学・専門学校(学生の夕食・深夜需要)
– [ ] 病院・医療施設(昼食需要)
– [ ] 大型商業施設の周辺(週末需要)
上記のうち、現在のエリアから外れているものがあれば、それを含むようにエリアを調整するだけで注文が増える可能性があります。
②競合店の空白エリアを狙う
UberEatsアプリをユーザー視点で確認するだけで、競合状況を把握できます。
手順:
1. UberEatsアプリを開く
2. 届け先住所を「競合店の近くにある住宅地の住所」に設定する
3. 自分のお店と同じジャンルを検索し、何店舗が表示されるか確認する
4. 表示店舗が少ない(または自店が表示されない)エリアが「空白地帯」
空白地帯をエリアに含めると、そのエリアからの検索で優先表示されやすくなります。特に競合が少ないジャンル(例: エリア内でインドカレーが1店舗しかない)は、エリアを少し広げるだけで検索結果を独占できます。
③時間帯別のエリア最適化を検討する
Uber Eatsマネージャーには、時間帯ごとに配達エリアを設定できるオプションがあります(一部の加盟店プランで利用可能)。
活用例:
– ランチ(11:00〜14:00): オフィス・ビジネス街を重点カバー
– ディナー(18:00〜22:00): 住宅街・マンションエリアを広めに設定
– 深夜(22:00〜): 繁華街や夜間人口が多い場所に絞り込む
これを使いこなしているお店と使っていないお店では、同じメニュー・価格でも注文数に差が出てきます。まずは通常の設定で結果が出てから、このステップに進むのがお勧めです。
エリアを広げる前に確認すべき「受注キャパ」の問題
ここは必ず読んでほしいポイントです。
エリアを広げれば注文が増える分、お店側の受注キャパシティ(対応できる注文数の限界)も上がらないと問題が発生します。
よくある失敗として、エリアを広げたことで注文が急増し、調理が追いつかなくなって「配達遅延」「温め直し」が頻発し、評価スコアが下がってしまうケースがあります。一度下がったスコアを回復するのは時間がかかります。
エリア拡大前の確認チェックリスト:
- [ ] ピーク時(夜19〜21時)に1時間あたり何件まで問題なく対応できるか把握している
- [ ] 調理待ち・配達待ちによる遅延率が10%以下に収まっている
- [ ] キャンセル率が2%以下を維持できている
- [ ] 「配達パートナーが来ない」問題(未取得率)が頻発していない
これらをクリアした上でエリアを拡大することで、評価を下げることなく安定して売上を伸ばせます。もし現時点で遅延やキャンセルが多い場合は、先にオペレーションを改善してからエリア拡大に取り組んでください。
【実績】Goistechが支援した事例から見るエリア最適化の効果
UberEats正規代理店としてGold🎖️を3年連続で獲得している私たちGoistechでは、配達エリアの最適化を含む運用改善で多くの加盟店の売上アップを支援してきました。
事例1: 神戸の居酒屋
バーチャルレストランの導入と配達エリアの見直しを組み合わせ、8ヶ月で売上498万円アップを実現。店舗から2km先にある大型住宅団地をエリアに含めることで、夕食〜深夜帯の注文数が大幅に増加しました。それまでエリア外だったため、そのエリアの需要がまるごと取りこぼされていたのです。
事例2: 埼玉の中華居酒屋
競合店が配達していない住宅エリアをターゲットにしたエリア設定を行い、7ヶ月で341万円のアップを達成。昼・夜の2回のピークタイムに合わせて届けるエリアを少し変えるだけで、注文パターンが大きく改善しました。
事例3: 西東京のインドカレー専門店
エリアを戦略的に見直し、競合が手薄なエリアに集中する設定に変更した結果、5ヶ月で204万円の売上増を達成。インドカレーの競合が少ない住宅エリアを開拓したことで、そのエリアでの検索シェアを独占できました。
3店舗すべてに共通するのは、「なんとなくのデフォルト設定」から「データと競合状況を確認した意図的な設定」に変えただけ、という点です。メニューを大きく変えたわけでも、価格を下げたわけでもありません。
よくある質問
Q. 配達エリアはどのくらいの頻度で見直すべきですか?
月に1回程度の見直しをお勧めします。近隣に新しいマンションが建ったり、競合店が閉店・新規オープンしたりと、周辺の状況は常に変わります。Uber Eatsマネージャーでは注文の発生地点もある程度確認できるため、「どのエリアから注文が来ているか」を定期的にチェックして設定を最適化してください。
Q. 配達エリアを広げると手数料は変わりますか?
配達エリアの広さ自体は加盟店手数料に影響しません。ただし、配達距離が長くなると配達パートナーへの配達料が上がるため、注文者が支払う配送料が高くなり、注文されにくくなるケースがあります。エリアを広げる場合は、配送料無料キャンペーンなどのプロモーションと組み合わせると効果的です。
Q. 配達エリア外からの注文はどうなりますか?
設定したエリア外のユーザーには、お店が表示されません。注文自体も受け付けられない仕組みになっています。エリア外のユーザーから「注文できない」という連絡が来た場合は、エリア拡大を検討するサインです。
Q. 地方(郊外)での配達エリア設定の注意点はありますか?
地方・郊外では配達パートナーの数が限られているため、エリアを広げすぎると配達員が見つからず「配達員待ち」でキャンセルが発生することがあります。2026年5月からはUberEatsが新潟・長野・山梨にもエリア拡大しており、今後は地方の配達環境が改善されることが期待されます。それまでは都市部より少し狭めの設定から始め、配達員の確保状況を見ながら徐々に広げることをお勧めします。
Q. バーチャルレストランの場合、配達エリアはどう設定すればよいですか?
バーチャルレストラン(複数ブランド)を運営している場合、ブランドごとに配達エリアを個別設定できます。メインブランドとサブブランドでターゲットとするエリアが違う場合は、それぞれ最適なエリアを設定することで、各ブランドの注文数を最大化できます。この設定を一本化して損をしているお店も多いので、ぜひ確認してみてください。
困ったことがあればお気軽にお声がけください。
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