Goistech株式会社のW.D.です。普段は飲食店への出店・導入サポートを現場で担当しています。
「デリバリーを始めたのに、なかなか注文が入らない」
「最初の1ヶ月はよかったのに、2ヶ月目から急に注文が減ってきた」
「何が問題なのか、どこを直せばいいのかさっぱりわからない」
このような悩みを持つ飲食店オーナー様はとても多いです。フードデリバリーはただ登録するだけでは売上が上がらず、導入後の動き方が成否を分けます。
私たちGoistechはUberEats正規代理店としてGold🎖️を3年連続で獲得し、これまで多くの飲食店様の出店・運営サポートをしてきました。現場を回り続けてわかった「3ヶ月で軌道に乗せるお店の共通点」を、今回は月別のロードマップとしてお伝えします。
フードデリバリー導入後に多い「3ヶ月の壁」とは?
デリバリーを始めた飲食店の多くは、最初の3ヶ月以内に大きく3つのパターンに分かれます。どれに当てはまりそうか、まず確認してみてください。
注文が入らない「準備不足型」
アプリへの掲載は完了したものの、写真が暗い・メニュー名が伝わりにくい・価格設定が周辺店と比べて高すぎる——こういった初期設定のミスが原因です。
実際に私が訪問した店舗で、「登録して1週間で注文が3件しか入らなかった」というケースがありました。確認してみると、料理写真が全て暗く、メニュー名も「日替わり定食」とだけ書いてあってどんな料理かわからない状態でした。写真と説明を整えた翌週には1日10件以上に改善しています。
注文は入るが利益が出ない「設定ミス型」
注文は来ているのに、計算してみると赤字に近い状態になっているパターンです。手数料を考慮せずに店内と同じ価格を設定していたり、容器代やデリバリー対応の人件費を原価に含めていないことが主な原因です。2026年3月からUberEatsでは「お店と同じ価格」施策が始まっており、価格設定の考え方を改めて整理する必要があります。
最初は好調で途中失速する「放置型」
導入直後はプロモーションの後押しで注文が入るものの、その後アプリの設定を一切触らずに放置した結果、ランキングが下がって注文数が減っていくパターンです。これが3ヶ月の壁の中で最も多く見られる類型です。
デリバリーのプラットフォームは「アクティブに改善しているお店」を優遇する仕組みになっています。立ち上げ期に勢いがついても、そこで止まってしまうと徐々に埋もれていきます。
この3パターンを事前に知っていれば、つまずきポイントを先回りできます。以下では月ごとにやるべきことを具体的にお伝えします。
1ヶ月目:基盤づくり — まず注文が入る状態をつくる
最初の1ヶ月の目標は「とにかく注文が入る土台を整えること」です。焦って売上を追うより、設定の精度を上げることに集中してください。
店舗設定の最終確認チェックリスト
まず以下の項目を一つずつ確認しましょう。現場でよく見つかるミスを中心にまとめています。
- 店舗写真: 明るく、料理が正面から撮影できているか(薄暗い・ぶれている写真は即交換)
- メニュー名: 「チキン南蛮定食」より「ふっくらジューシーなチキン南蛮弁当〔タルタルたっぷり〕」のように、検索されやすく食欲をそそる名称になっているか
- メニュー説明文: アレルギー情報・分量・辛さの目安など、注文者が安心して選べる情報が書かれているか
- 営業時間: 実際に受付できる時間に正確に設定されているか(ランチのみ、夜のみ営業の設定漏れに注意)
- 最低注文金額: 低すぎると客単価が下がり、高すぎると注文されにくい——周辺の競合店と比較して設定する
「ランチ営業のみなのに24時間営業で登録されていた」という店舗がありました。気づかないまま運営すると、不在時のキャンセルが積み重なって評価が下がります。開始後の最初の週に必ず全項目を確認してください。
写真の整え方(スマートフォンで撮る場合)
専門のカメラマンに頼まなくても、以下の3点を意識するだけで見違えるほど変わります。
- 光源を確保する: 窓際の自然光か、LEDリングライトを使って料理を明るく照らす
- アングルを決める: 真上から撮るか、斜め45度から撮る(横からの撮影は料理が平べったく見える)
- 背景はシンプルに: 白いお皿・木のトレー・無地のランチョンマットなど、料理が引き立つ背景を選ぶ
初月はプロモーションで露出を上げる
UberEatsには割引キャンペーンや「初回注文割引」などのプロモーション機能があります。1ヶ月目はコストを気にしすぎず、まず認知してもらうことを優先してください。
実際のサポート経験では、導入初月にプロモーションを積極的に活用したお店のほうが、3ヶ月後の継続注文数が安定している傾向にあります。最初は「先行投資」と割り切って露出を上げることをおすすめします。
2ヶ月目:データを読む — 数字から改善点を見つける
2ヶ月目に入ると、1ヶ月分のデータが溜まっています。ここからは数字を根拠に改善するフェーズです。
確認すべき3つのKPI
| 指標 | 何を見るか | 改善のサイン |
|---|---|---|
| 注文件数 | 前週比・曜日別の変化 | 特定の曜日だけ少ない場合は営業時間設定を見直す |
| 平均客単価 | 1注文あたりの平均金額 | 1,500円以下が続く場合は客単価向上の施策が必要 |
| 再注文率 | 同一ユーザーからの2回目以降の注文数 | 低い場合は料理の品質・梱包・レビュー対応を見直す |
UberEatsマネージャーアプリから、売上・注文件数・人気メニューのランキングを確認できます。まずこの画面を週1回見る習慣をつけるところから始めてください。
売れているメニューと売れていないメニューの見分け方
売れているメニューのトップ3を確認し、これらをアプリ上のトップセクションに移動させてください。「売れているメニューが下の方に埋もれている」という状態は非常によく起きていて、注文機会を損失しています。
反対に、1ヶ月間で1件も注文が入っていないメニューは非表示にするか、名称・写真・価格を見直します。メニューが多すぎると注文者が迷い、結果として客単価が下がります。思い切って「売れるメニューだけ残す」判断も必要です。
ピーク時間帯の把握と人員配置
「何時に注文が集中しているか」をデータで確認し、そのピーク時間帯に集中してキッチンを回せる体制を組みます。
現場でよく起きる問題は、ランチのピーク(11:30〜13:00)に店内飲食とデリバリーの注文が重なって調理が追いつかなくなることです。ピーク時にだけデリバリーの受付を一時停止する設定も有効な手段の一つです。「取れる範囲で確実にこなす」ことが評価の維持につながります。無理に受け続けてキャンセルが増えるほうが評価に響きます。
3ヶ月目:最適化 — 利益が残る体制をつくる
3ヶ月目は「数字の確認」から「仕組みをつくる」フェーズへ移ります。ここで整えた仕組みが、4ヶ月目以降の安定した売上の土台になります。
手数料を踏まえた価格の見直し
2ヶ月分のデータをもとに、メニューごとの実質利益を計算してください。
実質利益 = 注文金額 × (1 − 手数料率) − 食材費 − 容器代 − 人件費(デリバリー対応分)
もし実質利益がマイナスになっているメニューがあれば、価格を調整するかデリバリー対象から外すことを検討してください。「デリバリーで出す必要がないメニュー」を整理することも、利益率改善の大事な一手です。
フードデリバリーと店内飲食を両立するオペレーション
デリバリーを始めたことで「店内のお客様を待たせてしまった」という声は現場でよく聞きます。これを防ぐには、優先順位のルールを最初から決めておくことが重要です。
現場で機能しているルールの例として、以下のような取り決めをしているお店があります。
- ランチのピーク(12:00〜13:00)はデリバリーの受付を制限し、店内飲食を優先
- デリバリーのピーク(17:00〜20:00)は専任スタッフを1名配置
- 調理に15分以上かかるメニューはデリバリー時間帯のみ非表示に設定
こうした「仕組み」を作ることで、スタッフが個人の判断で動かなくてよくなり、ミスや混乱が減ります。マニュアルは1枚で十分です。「デリバリー注文が来たらこう動く」という動線を紙に書いて厨房に貼っておくだけで、現場は落ち着きます。
3ヶ月後の振り返り:続けるか・増やすか・変えるかの判断基準
3ヶ月目の終わりに、以下の観点で必ず振り返りをおこないましょう。
| 状態 | 判断 | 次のアクション |
|---|---|---|
| 注文件数が増加傾向で利益が出ている | 継続・拡大 | プロモーション強化・メニュー追加・出前館など複数サービスへの展開を検討 |
| 注文は入るが利益が薄い | 最適化 | 価格・メニュー構成・容器コストを見直す |
| 注文が伸び悩んでいる | 改善 | 写真・メニュー名・プロモーション設定を一から見直す |
| 注文がほとんど入らない | 要相談 | 出店エリアの需要・初期設定の根本的な見直しが必要 |
現場担当者が見てきた「3ヶ月で結果が出た店」の共通点
これまで多くの飲食店様をサポートしてきた経験から、3ヶ月以内に売上が伸び始めた店舗には明確な共通点があります。
開始翌週からデータを見ている
「1ヶ月様子を見てから」ではなく、開始翌週にはアプリのデータを確認し、週単位でメニューや写真を改善し続けた店舗が最も早く結果を出しています。失敗も小さいうちに直せるので、修正のコストが低くなります。
スタッフに「デリバリー担当の役割」を決めている
注文管理・梱包・受け渡しを誰がやるかを最初から決めているお店はオペレーションが安定します。「みんなでやる」という状態が一番混乱を招くパターンです。
売れているメニューに集中している
「何でも売ろう」とメニューを増やすより、売れているメニューを磨いてリピーターを増やす戦略の方が黒字化が早い傾向があります。
GoistechのGoing Deliveryが支援した事例では、居酒屋が8ヶ月で月商498万円UP、中華居酒屋が7ヶ月で341万円UP、インドカレー店が5ヶ月で204万円UPという実績があります。これらのお店も最初の3ヶ月で基盤をしっかり整えたことが、その後の大幅な売上増につながっています。
よくある質問
Q. フードデリバリーを始めて何ヶ月で黒字化できますか?
業態・立地・初期設定の精度によって異なります。Goistechがサポートしたお店では、早ければ1〜2ヶ月目で黒字化するケースもありますが、多くの場合は設定の最適化が完了する2〜3ヶ月目に利益が安定し始めます。
Q. 3ヶ月経っても注文が増えない場合はどうすれば?
まず出店エリアの競合状況と配達エリア設定を確認してください。次に、写真・メニュー名・価格を一から見直します。それでも改善しない場合は、出店エリアや設定の根本的な問題が考えられますので、代理店への相談をおすすめします。
Q. 最初からUberEats以外のサービスも登録した方がいいですか?
最初の3ヶ月はUberEats1本に集中することをおすすめしています。1つのプラットフォームでオペレーションとデータの読み方を習得してから、出前館やmenuへ展開する方が確実に結果が出やすいです。複数同時展開は、基盤が安定してからで十分です。
Q. 導入後のサポートをGoistechにお願いできますか?
はい、対応しています。設定の見直し・メニュー改善のアドバイス・プロモーション活用のご相談まで、出店後も継続してサポートしています。
困ったことがあればお気軽にお声がけください。
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