Goistech株式会社のK.Hです。普段はフードデリバリーの費用・手数料・収益改善を担当しています。
「デリバリーを始めたのに思ったより利益が残らない」
「手数料は把握しているのに、なぜかお金が手元に来ない」
「UberEatsの売上は増えているのに、全体の利益が改善しない」
このような悩みを持つ飲食店オーナー様に向けて、今回は「手数料以外のコスト」に焦点を当てて解説します。
UberEats正規代理店としてGold🎖️を3年連続で獲得している私たちの経験上、デリバリーの収益が伸び悩んでいる店舗の多くは、手数料は把握できていても、その他の見えにくいコスト(隠れコスト)を計上できていないケースがほとんどです。この記事を読むことで、コスト全体像を正確に把握し、具体的な改善アクションが取れるようになります。
1. フードデリバリーで「手数料以外にかかるコスト」とは?
フードデリバリーを運営するにあたって、多くのオーナー様が最初に意識するのはプラットフォームへの手数料(UberEatsなら売上の約35%前後)です。確かにこれは大きな支出ですが、デリバリー運営にはそれ以外にも複数のコストが発生します。
大きく分類すると、以下のとおりです。
| コスト分類 | 主な内容 |
|---|---|
| プラットフォーム手数料 | 売上に対してかかる変動費(各社35%前後) |
| 初期・固定費用 | タブレット、撮影費、登録費など |
| 変動費用 | 包装容器、カトラリー、廃棄ロスなど |
| 間接コスト | 対応人件費、返金・クレーム処理 |
| 機会損失 | 店内客への影響、ピーク時の混雑 |
手数料だけを見ていると、残りの4分類のコストが意外と大きく積み上がっていることに気づけません。
2. 見落としがちな「隠れコスト」7つを一覧で整理
① 包装・容器代
デリバリー専用の容器は、イートインで使用するものより割高になりがちです。「それっぽい容器でいいか」と安い容器を使うと、料理の品質が落ちてレビュー評価が下がる悪循環に陥ることもあります。
目安コスト(1注文あたり): 50〜200円
月間影響額(300注文の場合): 15,000〜60,000円
② カトラリー・ナプキン・紙袋
箸、スプーン、ソース袋、紙袋……ひとつひとつは小さな出費ですが、注文数が増えると無視できない金額になります。1注文あたり20〜50円のコストでも、月300注文なら6,000〜15,000円の支出です。
目安コスト(1注文あたり): 20〜50円
③ メニュー写真の撮影費・更新費
UberEatsなどのプラットフォームで注文を増やすには、クオリティの高い商品写真が不可欠です。初回の撮影費(プロカメラマン依頼の場合)は5〜15万円程度かかることが多く、季節メニューを更新するたびに追加費用が発生します。
自前スマホ撮影でも機材投資や撮影時間(人件費換算)がかかります。
初期撮影費: 5〜15万円
季節更新費(年2〜4回): 2〜5万円/回
④ タブレット・通信費
UberEats専用タブレットは月額費用がかかる場合があります(プラン・キャンペーンによって異なる)。また複数サービスを掛け持ちする場合、タブレットを複数台管理するか一元管理ツール(月額5,000〜15,000円程度)を導入するかでコストが変わります。
月額目安: 0〜5,000円(UberEats本体) + 一元管理ツール代
⑤ 返金・クレーム対応コスト
「商品が足りなかった」「袋が破れていた」などのクレームに対して、プラットフォームの返金ポリシーに基づいて売上から天引きされるケースがあります。月間注文数の1〜3%程度が返金対象になる店舗も珍しくありません。
さらに対応にかかるスタッフの時間(人件費)も見落とされがちです。
目安影響額(月300注文・客単価1,000円の場合): 3,000〜9,000円
⑥ 廃棄ロス(フードロス)
デリバリー向けに仕込んでおいた食材がキャンセルや残り時間切れで廃棄になるケースは、ピーク時間を読み誤ると頻発します。また「デリバリー限定メニュー」を設けると食材の種類が増え、ロスリスクも上がります。
月間廃棄コスト(経験値): 5,000〜30,000円(業態・管理レベルによる)
⑦ 人件費(デリバリー対応増分)
デリバリー注文の増加に合わせてスタッフを増員した場合、その増分人件費はデリバリーのコストとして計上すべきです。また「デリバリーの作業手順が分からない」新スタッフへの教育コスト(時間)も見えにくい支出です。
3. 隠れコストを計算すると利益率はどうなる?具体的に見てみましょう
月間300注文、客単価1,200円(売上36万円)の例で計算してみます。
ケース: 手数料だけを意識していた場合
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 360,000円 |
| 食材原価(原価率35%) | △126,000円 |
| UberEats手数料(35%) | △126,000円 |
| 単純計算の粗利 | 108,000円(粗利率30%) |
ケース: 隠れコストを含めた場合
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 360,000円 |
| 食材原価(35%) | △126,000円 |
| UberEats手数料(35%) | △126,000円 |
| 包装・カトラリー代(80円×300) | △24,000円 |
| 廃棄ロス | △10,000円 |
| 返金・クレーム(1%) | △3,600円 |
| タブレット・通信費 | △3,000円 |
| 写真更新費(月割) | △5,000円 |
| 人件費増分(月5時間×1,200円) | △6,000円 |
| 実態粗利 | 56,400円(粗利率15.7%) |
手数料だけを意識していた場合と比べて、実態粗利は約半分になります。「売上は増えているのに手元に残らない」の正体は、このギャップにあります。
4. 隠れコストを削減するための実践的な方法
方法①:包装を「見た目と機能」で選ぶ
安い容器を使うと評価が下がり、注文数が落ちる逆効果になります。一方で過剰に高級な容器を使う必要もありません。商品の温度保持・形崩れ防止に必要な最低限の機能を満たした容器を、まとめ買いでコスト削減することが有効です。月間注文数が増えてきたら、容器メーカーへの直接発注(MOQ交渉)も検討してみてください。
方法②:メニューを「デリバリー向けに絞る」
全メニューをデリバリーで提供しようとすると、食材の種類が増えてロスが増えます。デリバリー専用メニューを10〜15品に絞り込むことで、仕込み効率と廃棄ロスを同時に改善できます。実際にGoistechが支援した居酒屋では、メニューを絞り込んだうえでバーチャルレストランブランドを追加することで、8ヶ月で売上498万円UPを達成しています。
方法③:返金率を「3%以下」に管理する
返金率が高い店舗は、注文入力ミス・包装の甘さ・商品の入れ忘れが原因のほとんどです。チェックリストを作成してスタッフ教育を徹底し、毎週返金データをUberEatsの管理画面で確認する習慣をつけることで3%以下を目指してください。
方法④:複数サービスの一元管理ツールを導入する
UberEats + 出前館 + menu など複数のサービスを並行運用している場合、それぞれのタブレットを確認する手間(スタッフ工数)は侮れません。一元管理ツール(Hubster・Camel・Ordeeなど)を導入することで、月額5,000〜15,000円の費用はかかりますが、スタッフの対応時間削減・注文ミス防止という形でコスト回収できます。
方法⑤:プロモーション費用を「費用対効果」で管理する
UberEatsのプロモーション機能(割引キャンペーン・広告掲載など)は活用すれば注文増につながりますが、闇雲に使うと利益を圧迫します。プロモーション費用 ÷ 増加注文数 = 1注文あたり獲得コストを計算し、粗利と照らし合わせて判断する習慣をつけましょう。
5. 【Goistech実績】コスト最適化で売上が改善した事例
Goistechがサポートした店舗の中から、コスト構造を見直して収益が改善した事例を一部ご紹介します。
事例① 中華居酒屋(埼玉)— 7ヶ月で341万円UP
デリバリー開始から半年が経過しても利益が薄い状態が続いていました。調査すると、包装容器に過剰投資しているうえ、全メニュー(30品以上)をデリバリーで提供していたため廃棄ロスが月3万円超に。
Goistechのサポートで容器の見直し・デリバリー向けメニューの絞り込み・バーチャルレストランブランドの追加導入を実施。7ヶ月で月間売上341万円UPを達成しました。
事例② インドカレー専門店(西東京)— 5ヶ月で204万円UP
スタッフ不足でデリバリー注文への対応が遅延し、キャンセル・返金が頻発。その対応でさらにスタッフ工数が取られる悪循環に陥っていました。
注文オペレーションの見直しと一元管理ツールの導入、さらにバーチャルレストランの追加で効率化。5ヶ月で月商204万円のアップを実現しています。
6. よくある質問
Q. 手数料35%は交渉で下げられますか?
UberEatsなどプラットフォームの手数料率は基本的に一律で、交渉で変更することはできません。ただし正規代理店(GoistechなどのGold代理店)経由で出店することで、初期費用の割引や特別サポートが受けられるキャンペーンが適用されるケースがあります。手数料率そのものよりも、コスト全体を下げることと、売上を増やすことの両輪で収益改善を目指すのが現実的です。
Q. 「利益が出ているかどうか」はどこで確認できますか?
UberEatsの場合、管理ツール「Uber Eats Manager」の「売上レポート」から売上・注文数・平均注文額が確認できます。ただしプラットフォームのレポートはあくまで「手数料引き後の売上」であるため、この記事で挙げた隠れコストを別途手計算で集計することをお勧めします。月1回のコスト棚卸しを習慣にするだけで、改善点が見えやすくなります。
Q. デリバリーに向いていないメニューはありますか?
スープ系・揚げ物・サラダなど、時間経過で品質が落ちやすいメニューは、配達中に品質が損なわれてクレームや低評価につながりやすいです。デリバリーに向いているのは、ラーメン・丼・カレー・寿司など温かくても冷めても一定品質を保てるメニューです。メニューを見直すだけでクレーム率が大幅に下がったケースも多くあります。
Q. 複数のデリバリーサービスを掛け持ちすると管理が大変ですか?
タブレットが複数台になり注文の見落としが増える、というお悩みは非常によく聞きます。一元管理ツールの導入か、最初は1サービスに集中して運用を安定させてから拡大するか、のいずれかを状況に応じてご提案しています。ご相談いただければ、店舗規模・スタッフ数に合った最適な体制を一緒に考えます。
数字の面からしっかりサポートさせていただきます。
UberEats正規代理店 Gold🎖️3年連続獲得のGoistechが
あなたの飲食店のデリバリー導入・売上改善をサポートします。
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