Goistech株式会社のK.Hです。手数料・費用まわりを中心に、フードデリバリー導入のコスト面を担当しています。
「お弁当屋でもUberEatsに出店できるの?」
「手数料を引かれたら結局赤字になるんじゃないか」
「昼だけの営業でデリバリーって意味があるのか」
このような悩みを持つ飲食店オーナー様に向けて、2026年最新の手数料データをもとに、お弁当・惣菜店がUberEatsで儲けるための収益シミュレーションと実践ポイントを解説します。
お弁当・惣菜店とUberEatsの相性
実は、お弁当・惣菜店はフードデリバリーと相性の良い業態の一つです。
理由は3つあります。
1. すでに「テイクアウト前提」の商品設計になっている
お弁当や惣菜は、もともと持ち帰りを前提に作られています。容器・梱包・冷めても食べられる味付け——これらがすでに整っているため、デリバリーへの転用コストが小さいのです。
2. ランチタイムの注文集中と仕込みタイミングが合う
UberEatsの注文が集中するのは昼(11時〜13時)と夜(18時〜21時)です。お弁当・惣菜店にとってランチタイムはもともとのピーク。既存の仕込みラインを活かしながらデリバリーをさばける体制が作りやすいといえます。
3. 客単価が一定で収支の予測が立てやすい
お弁当・惣菜は1点あたりの単価が800〜1,200円程度でブレが少なく、注文数から利益をシミュレーションしやすい業態です。
お弁当・惣菜店がUberEatsで儲かる理由
既存の仕込みを活かせることが最大の強みです。
通常の飲食店がデリバリーを始める場合、「デリバリー専用メニューの開発」「容器の選定」「梱包フローの整備」といった準備に時間とコストがかかります。しかしお弁当・惣菜店の場合、これらがすでに整っています。
また、1食あたりの調理時間が短く、デリバリーに追加で割くスタッフの負担が小さいのも特徴です。ランチの仕込みを少し多めに作る感覚で対応できるため、固定費の増加を最小限に抑えられます。
さらに、UberEats上で「お弁当」「惣菜」を検索するユーザーはニッチなため、競合の少ないカテゴリで上位表示を狙いやすい傾向があります。UberEats正規代理店としてGold🎖️を3年連続獲得した私たちが支援する店舗でも、お弁当・惣菜系業態は「始めやすく、伸ばしやすい」カテゴリとして手応えを感じています。
UberEatsの手数料と費用(お弁当・惣菜店が知るべき数字)
UberEatsに出店する際の費用構造を、お弁当・惣菜店の視点で整理します。
初期費用
基本的に0円です(2026年現在、初期登録費用は無料)。タブレットは月額レンタル(約1,850円/月)または購入(約24,000円)から選べます。
プラットフォーム手数料
| 条件 | 手数料率 |
|---|---|
| 標準(新規加盟) | 売上の35% |
| 「お店と同じ価格」設定 | 売上の30% |
| Eats厳選認定店 | 個別条件あり |
※2026年時点の目安です。店舗の条件や交渉状況によって異なる場合があります。
手数料は「売上」にかかります。 利益ではなく売上全体の35%が差し引かれるため、店頭価格よりも高い価格設定が前提となります。この点を見落として「店頭と同じ価格で出した結果、利益がほぼ残らなかった」という相談が私たちには多く寄せられています。
梱包・容器コスト
お弁当容器は1個あたり30〜80円程度。UberEats用に専用の保温バッグや緩衝材を追加する場合は、別途コストが発生します。初期に容器・備品をそろえる費用として、1〜3万円程度の準備を見ておくとよいでしょう。
お弁当・惣菜店のUberEats収益シミュレーション
収益の目安を、1日の注文数別に計算してみましょう。
前提条件
- 客単価:1,000円(店頭価格800円をデリバリー向けに価格調整)
- 食材原価率:30%(= 300円/注文)
- 容器・梱包コスト:60円/注文
- 追加人件費:1,000〜2,000円/日(スタッフ1名の追加稼働分)
| 1日の注文数 | 売上 | 手数料(35%) | 受取額 | 原価+容器 | 追加人件費 | 1日の純利益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10件 | 10,000円 | 3,500円 | 6,500円 | 3,600円 | 1,000円 | 1,900円 |
| 20件 | 20,000円 | 7,000円 | 13,000円 | 7,200円 | 1,500円 | 4,300円 |
| 30件 | 30,000円 | 10,500円 | 19,500円 | 10,800円 | 2,000円 | 6,700円 |
月間換算(25日稼働):
| 1日の注文数 | 月間純利益の目安 |
|---|---|
| 10件 | 約47,500円 |
| 20件 | 約107,500円 |
| 30件 | 約167,500円 |
具体的に見てみましょう。 1日20件の注文が安定して入れば、月10万円超の追加利益が見込めます。これは、既存の仕込みラインを大幅に変えることなく、現状の体制で実現できる数字です。
なお、損益分岐点は1日12〜15件前後(タブレットレンタル代などの固定費込み)が目安です。最初の1か月はこのラインを超えることを目標に、写真・価格設定・営業時間を調整していくとよいでしょう。
UberEatsで売上を伸ばすための4つの実践ポイント
実際に結果を出しているお弁当・惣菜店には、共通する取り組みがあります。
1. デリバリー価格は店頭価格の20〜25%増しを基準に設定する
手数料35%を吸収しながら利益を確保するには、店頭価格より20〜25%高い設定が目安です。800円の日替わり弁当なら、UberEats上では980〜1,000円での出品が適切です。「高く感じられないか」と心配する声もありますが、UberEatsユーザーは出前サービスの利用に一定の割増を織り込んでいます。他の出品者の価格帯を確認しながら、競争力のある価格を設定してください。
2. 商品写真は「ふたを開けた俯瞰」で撮影する
お弁当はふたを開けた状態を上から撮影した俯瞰写真が最も映えます。白いご飯・彩りのある副菜・メインのおかずが均等に見える構図を意識しましょう。撮影はスマートフォンで十分ですが、自然光(窓際)で撮ることで写真の印象が大きく変わります。この一手間が、クリック率に直結します。
3. 商品名に食材名・特徴を明記する
「本日の日替わり弁当」ではなく、「【鶏唐揚げ3個】日替わり弁当 — 彩り副菜5品付き」のように食材名や特徴をタイトルに含めましょう。UberEats内の検索・レコメンドへの反映に加え、ユーザーが「何が入っているか」を判断しやすくなり、注文率が上がります。
4. 最初の1〜2か月はランチ集中稼働で注文実績を積む
注文数の実績が積み上がるほど、UberEatsのアルゴリズムによる店舗露出が増える仕組みになっています。開始直後は昼間(11時〜14時)に絞って稼働し、まず注文実績をつくることを優先しましょう。評価・注文数が安定してきたら夜間の稼働を追加していくのが、最短で売上を立ち上げる順序です。
失敗しやすいパターンと対策
お弁当・惣菜店がデリバリーで躓くケースで多いのが、以下の3パターンです。
パターン①:価格調整をせずに出してしまう
「とりあえず店頭と同じ価格で出した」という店舗が後から気づくのが、手数料で赤字になるケースです。初期設定時に必ず20〜25%の価格調整を行ってください。後から変更は可能ですが、最初から正しく設定しておくほうが運用の手間が減ります。
パターン②:仕込みの合間に急いで撮った写真をそのまま使う
忙しいランチ前に撮影した写真は、色がくすんで見えたり、お弁当容器がゆがんだ状態で映っていたりすることがあります。写真は一度しっかり撮影すれば長期間使い続けられます。開店前に30分〜1時間を確保して、代表メニューの写真だけでも丁寧に撮り直すことをおすすめします。
パターン③:昼間だけ稼働して夜のニーズを試さない
お弁当屋は「昼のもの」というイメージが先行しがちです。しかしUberEatsでは夜の時間帯に「軽めの夕食をとりたい」「副菜・惣菜だけ頼みたい」というニーズが一定数あります。「惣菜3品セット」「副菜おまかせパック」など、夜向けのシンプルなセット商品を追加してみると、売上の底上げが期待できます。
よくある質問
Q. お弁当屋はUberEatsに出店できますか?
はい、出店できます。調理済みの弁当・惣菜はUberEatsのカテゴリとして「デリ/惣菜」などで出品可能です。食品衛生法上の飲食店営業許可を取得していれば、別途特別な手続きは不要です。
Q. 出店に初期費用はかかりますか?
2026年現在、UberEatsへの出店登録費用は0円です。ただしタブレット(月額レンタルまたは購入)と専用容器・梱包材の準備費用が必要です。初期投資の目安は3〜5万円程度を見ておくとよいでしょう。
Q. 損益分岐点はどのくらいの注文数ですか?
本記事のシミュレーション(客単価1,000円・原価率30%)では、タブレットのレンタル費用などを含めると1日12〜15件前後が損益分岐点の目安です。この水準を超えると、注文が増えるほど利益が積み上がります。
Q. 代理店を利用するとどんなメリットがありますか?
出店代行を利用すると、登録作業・メニュー設定・写真撮影のアドバイス・価格戦略のサポートなどを専門家が担います。特に開始から最初の1〜3か月、売上を軌道に乗せるためのノウハウを短縮できるため、早期に損益分岐点を超えたい店舗には大きなメリットがあります。
数字の面からしっかりサポートさせていただきます。
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