Goistech株式会社のW.Dです。出店サポートの現場担当として、日々飲食店様のデリバリー導入をお手伝いしています。
「和食は配送中に味が落ちそうで、デリバリーに踏み出せない」
「寿司を宅配にしたいけど、どんな容器を使えばいいかわからない」
「和食のデリバリーは需要があるのか、正直不安で始められない」
このような悩みを持つ飲食店オーナー様に向けて、この記事では和食・寿司店がフードデリバリーに参入する際の実践ポイントを、現場での経験をもとにお伝えします。
和食・寿司店がフードデリバリーに向いている理由
実は、和食・寿司はフードデリバリーとの相性がよい業態です。理由は大きく3つあります。
客単価が高く手数料負けしにくい
和食や寿司は、他の業態と比べて1注文あたりの単価が高めです。UberEatsなどのデリバリープラットフォームでは手数料が約35%かかりますが、客単価が2,000〜3,000円以上になると利益を残しやすくなります。
からあげやラーメンは単価800〜1,200円が中心ですが、寿司セットや海鮮丼は1,800〜3,000円以上になることも多く、同じ手数料率でも手残りの絶対額が大きくなります。
「ハレの日需要」を取り込める
誕生日、記念日、家族の集まり……和食・寿司はこうした「ハレの日」に注文されやすい食事です。季節イベント(お正月、ひな祭り、お盆など)にはまとめて大量注文が入ることもあります。単発の注文ではなく、計画的な大口注文が来る点が和食の強みです。
競合が少なくニッチが狙いやすい
UberEatsを開いてみると、和食・寿司の専門店はまだ少ないエリアが多いです。ラーメン・からあげ・ピザが飽和状態になっている中、和食・寿司はカテゴリ内の競合が少なく、検索結果の上位に表示されやすい傾向があります。
和食デリバリー特有の3つの課題
もちろん、課題もあります。私が現場でよくお聞きするのは次の3点です。
課題1: 配送中の品質維持
刺身は常温に弱く、揚げ物はべちゃべちゃになりやすい。和食のデリバリーは品質維持が最大の関門です。ただし、後述する容器選びと商品設計の工夫で、かなりの部分が解消できます。
課題2: デリバリー向きのメニューが限られる
本来の和食の魅力(盛り付け・器・提供温度・空間)はデリバリーで完全に再現することはできません。「全メニューをデリバリー対応にしよう」と考えると失敗します。デリバリー向きの商品を絞り込むことが重要です。
課題3: 写真映えしにくい
和食は「白い器・渋い盛り付け」が多く、UberEatsの一覧ページではインパクトが弱くなりがちです。スマートフォンで見たときに目を引く写真撮影と、商品説明文の工夫が必要です。
品質を保つ容器・包装の選び方と実践例
和食デリバリーで最も重要なのが容器選びです。現場で効果があったポイントをお伝えします。
刺身・寿司は保冷対策が必須
- 保冷剤(小型)を容器内に同梱するか、保冷剤対応の専用容器を使用する
- 配達距離が長くなる場合(所要時間30分超)は刺身のデリバリーを避けるのが賢明
- 寿司桶型の仕切り容器(蓋付き)は見た目の高級感も維持でき、評価が上がりやすい
実際の店舗で、「刺身のデリバリーで低評価が続いた」というケースがありました。原因を調べると、夏場に保冷剤なしで配送していたことが判明。保冷剤の同梱に切り替えてから評価が改善し、リピート注文も増えました。
揚げ物・天ぷらは通気性が命
- 蒸気がこもらないよう、通気口付きの容器(ベントホール型)を選ぶ
- 揚げてから時間が経つほど品質が落ちるため、揚げ物は注文が入ってから揚げる運用を徹底する
- 天ぷらは「衣」と「具材」を別容器にして、食べる直前に合わせてもらう方法も効果的
丼もの・汁物・煮物
- 汁物は密閉蓋付きのスープカップで別容器に。袋の中で横倒しになっても漏れないものを選ぶ
- 丼ものは具材とご飯を分けて入れる分離型配送が品質維持に有効
- 温かい料理には保温袋(アルミ蒸着タイプ)との組み合わせが効果的
チェックリストとして、容器選びの際は「密閉性」「通気性」「保冷・保温性」「見た目の高級感」の4点を確認してください。
売れる和食デリバリーメニューの設計方法
「何をデリバリーメニューに載せるか」の判断基準を整理します。
デリバリー向き・不向きの和食商品
| 商品カテゴリ | 向き・不向き | ポイント |
|---|---|---|
| 海鮮丼 | ◎ 向いている | 見栄えがよく単価も高い。ハレの日需要にも対応 |
| 寿司セット(桶・折詰) | ◎ 向いている | 大口注文が来やすい。容器が高級感を演出 |
| 鶏唐揚げ定食・弁当 | ◎ 向いている | 王道。ランチ需要に強い |
| 天ぷら盛り合わせ | △ 工夫が必要 | 通気容器と調理タイミングの工夫で対応可 |
| 刺身盛り合わせ | △ 季節・距離に注意 | 夏場と遠距離配送は保冷必須。エリア限定も有効 |
| 茶碗蒸し・汁物 | △ 容器選びが重要 | 漏れ対策ができれば差別化になる |
| 鍋・しゃぶしゃぶ | ✕ 向かない | 体験型メニューはデリバリー不向き |
まずは◎のカテゴリから5〜8品に絞ってスタートし、注文データを見ながら商品を追加・削除していくのが現実的です。
価格設定のポイント
デリバリーでは手数料(約35%)を想定した価格設定が必要です。
- 基本公式: デリバリー価格 = 店内原価から計算した適正価格 × 1.2〜1.3倍
- 2026年からUberEatsで「店内と同一価格」のガイドラインが強化されているため、代理店や公式ガイドラインを確認してから設定しましょう
「和食らしさ」を打ち出すネーミング戦略
商品名は検索で表示されるだけでなく、クリック率にも直結します。
- 「海鮮丼」→ 「本日の漁師丼(3種の刺身盛り)」
- 「唐揚げ定食」→ 「国産鶏のザクザク唐揚げ定食 — ご飯大盛り無料」
- 「寿司セット」→ 「特選握り10貫 ハレの日セット」
素材・産地・こだわりをネーミングに入れると、検索でも引っかかりやすく、単価アップにもつながります。
【実績公開】和食店がUberEatsで売上を伸ばした成功事例
私たちGoistech株式会社は、UberEats正規代理店としてGold🎖️を3年連続で獲得しており、全国の飲食店様の売上向上をサポートしてきました。
和食・日本食系業態での支援事例をご紹介します。
事例1: 居酒屋(神戸)— 8ヶ月で月商498万円UP
もともと夜の居酒屋営業のみだったお店が、昼のデリバリー(和風定食・海鮮丼)を開始。既存の厨房と食材を使い、昼の稼働率を上げることで8ヶ月で月商498万円の売上増を実現しました。
ポイントは「昼用に別ブランドを立ち上げる」こと。「居酒屋〇〇の昼定食」と出すより、「〇〇海鮮丼専門店」として独立したブランドで出店した方が注文転換率が高まります。
事例2: 中華居酒屋(埼玉)— 7ヶ月で341万円UP
メインの中華メニューに加え、「特製ちらし寿司」「海鮮丼」をデリバリー限定で追加。既存の厨房・食材を最大限に活かしながらデリバリー専用商品を開発し、7ヶ月で341万円の売上増を達成しました。
「既にある食材で作れる和食メニュー」から始めることで、食材ロスも最小限に抑えられています。
和食・寿司店向けUberEatsと出前館の選び方
「どのプラットフォームから始めるべきか」はよくいただくご相談です。和食・寿司店の特性と照らし合わせて整理します。
| 比較項目 | UberEats | 出前館 |
|---|---|---|
| 手数料の目安 | 約35% | 約35〜40% |
| 配達員の手配 | UberEatsが手配(GPS最適化) | 出前館が手配(一部地域) |
| 国内ユーザー数 | 国内最大規模 | 国内2位 |
| 和食・寿司の競合状況 | 比較的少ない(ニッチを狙いやすい) | 出前文化あり(競合が一定数いる) |
| おすすめのシーン | 新規参入・幅広い客層の獲得 | 地域密着・既存の出前ユーザーへのリーチ |
最初はUberEatsから始めることをおすすめします。 理由は2つです。
- ユーザー数が多く、新規認知を得やすい
- 和食・寿司の競合がまだ少ないエリアが多く、上位表示されやすい
ある程度注文が安定してきたら出前館も追加し、複数プラットフォームで稼働させる「かけ持ち戦略」を取ることで、さらに売上を伸ばせます。
よくある質問
Q. 和食・寿司店でもデリバリー用の食品衛生許可は別途必要ですか?
基本的に、すでに飲食店営業許可を取得していれば追加の許可は不要です。ただし、仕出し・配達型の営業形態によっては保健所の確認が必要な場合があります。不安な場合は所轄の保健所へ事前に相談しておくと安心です。
Q. 刺身や寿司はクレームリスクが高いのでは?
配送距離と保冷対策を適切に設定すれば、クレームは大幅に減らせます。実際の対策として「配達エリアを半径3km以内に絞る」「6〜9月は生魚商品に保冷剤同梱を必須化する(または除外)」の2点が有効です。
Q. デリバリー専用メニューは店内メニューとは別に作るべきですか?
はい、デリバリーに向いている商品と向いていない商品を分けることを強くおすすめします。最初は5〜8品程度のコンパクトなメニューから始め、注文データを見ながら拡充していくのが現実的です。全メニューを一気に載せると運営負荷が高くなり、品質も下がります。
Q. デリバリー開始後、何ヶ月で利益が出ますか?
私たちが支援した飲食店では、3〜6ヶ月で損益分岐を超えるケースが多いです。初月は認知獲得の期間と考え、UberEatsのプロモーション機能(初回割引・期間限定キャンペーン等)を活用して注文数を伸ばすことが重要です。
困ったことがあればお気軽にお声がけください。
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あなたの飲食店のデリバリー導入・売上改善をサポートします。
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